今回は「師弟で紡ぐ『歴史画』の彩り」と題した今回は、小堀鞆音と弟子たちとの関係について、
益子実華氏(船橋市教育委員会) 「残された資料からみる二人の関係―小堀鞆音と磯田長秋―」
林直輝氏(日本人形文化研究所所長、当財団理事) 「磯田長秋と安田靫彦―重要文化財「黄瀬川陣」制作秘話―」
というお二人の講演を開催しました。
また、歴史画をはじめとした12点の作品を展示しました。
9点の長秋作品では勿来の関での源義家の
~吹く風を 勿来の関と 思えども
道もせに散る 山桜かな~(『千載集』)
や富士を仰ぐ山辺赤人の
~田子の浦に うち出でて見れば 白妙の
富士の高嶺に 雪はふりける~(『万葉集』)
など名歌の情景を描いた作品で「見て楽しめ、知って更に楽しめる」歴史画の魅力を紹介しました。
鞆音の作品では「忠度謁俊成図」(入江為守所蔵版)の下絵などを展示しました。こちらは「鞆の会」会報第15号(最新号)で小堀桂一郎氏のご解題により紹介しました。「鞆の会」にご入会いただけますとお読みいただけます。
次回の「歴史画研究会」は来年3月に八王子市内で開催予定です。ぜひご来場ください。
山田道則
「花と座す」(畠山重忠像)